粉末消火器を作動させると粉末が出てきますが、この成分は一体何なのでしょうか。
今回は、粉末消火器の成分について見てみましょう。

▼粉末消火器の主な成分と特徴
粉末消火器に入っている成分には、さまざまな特徴があります。

■粉末消火器のメインはABCタイプ
粉末消火器の種類はいくつかあるものの、その中で最も普及しているのが、成分に第一リン酸ナトリウムを使った粉末消火器です。
正式名称は「粉末（ABC）消火器」で、どんな原因で起こった火災にも対応できるような成分配合になっています。

■粉末消火器の「ABC」とは？
最も普及している粉末消火器に付けられている「ABC」とは、火災の原因を意味するアルファベットです。
「A」は木材や布、紙といったもので「普通」と呼ばれます。
さらに「B」は油、「C」は電気系統の火災です。
したがって粉末（ABC）消火器であれば、どんな原因の火災でも対応可能となります。

■使用が限定される粉末消火器
オールラウンドな粉末（ABC）消火器とは違い、粉末消火器の中には特定の火災の原因に対して優れた消火能力を発揮するものがあります。
例えば原因「B」の油と「C」の電気系統に強い粉末消火器が、粉末（Na）消火器と粉末（K）消火器です。
粉末（Na）消火器の成分は炭酸水素ナトリウムで、粉末（K）消火器は炭酸水素カリウムとなります。
どちらも油と電気系統の火事に強いため、オフィスや大きな建物に適したタイプの粉末消火器と言えるでしょう。

▼まとめ
ABCタイプの粉末消火器の成分なら、火災の原因を選ばず使えることがわかりました。
こうした知識はいざという時に役立ちますね。
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