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免振構造に対する消火配管の納め方(後編)

免振構造に対する消火配管の納め方(後編)

2021/10/18

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前編では、免震構造の概要、免振装置の種類を書きました。


後編では、免振装置の検討方法を記述していきたいと思います。

と、言いつつも免振装置の検討は3次元で考える必要があるので文章でどこまで伝えられるか、、、


不安です(笑)


免震構造の配管検討方法は、どの免振構造の種類でも免振装置の組み方などは変わりません。

配管の周囲にある梁や免振階の高さ、他設備の状況によって免振装置の種類を選定します。

納まりをより良くする上で非常に重要になります。


前回、免振装置の種類の中で縦にフレキを配置するタイプを紹介しています。

このタイプは検討しやすく(単純にフレキ周囲に免振量の距離が取れれば納まる)納めもシンプルなので、一番採用されていると思います。

注意点としては、高さが必要になるので(フレキ長さ+回転継手)有効高さが取れるか確認しましょう。



私も検討する時はこのタイプが使えるかどうかをまず最初に考えます。


これがダメなら、仕方ない。。。

違うタイプで検討しよう、



ハァー(+_+)



となります。



ただ、連結送水管は20K仕様になります。縦にフレキを配置するタイプは10Kしか無いので、20K仕様があるタイプ(エキスパンジョイントによく使うX,Y方向にフレキを配置するタイプ)で検討します。平面的にも多くのスペースを使い、X,Y方向のフレキが繋がるエルボ部分は免振用の吊り部材を使用しての支持が必要、かつ配管も150Aである事が多いので取り回しも簡単では無いので配置には注意が必要です。


免振階が低層部分にある建物は、免振階の上階と下階でPSの位置が違ったりしています。ですので配管の展開を免振階でする事も多く、宇宙側での配管展開と地球側の配管展開を注意してみる必要があります。場合によっては建物が動く事で接触する場合もありますので、免振装置廻りだけを見るのではなく、全体を3Dで把握することが重要です。


免振階は、メンテナンス動線を確保することも重要です。

好き勝手に配管をするとメンテナンスが出来ない事にもなります。

また、建築のアイソレーター(大きいゴムの塊)は交換できる様に考えなければなりません。

ただ単に免振量を確保して接触しない様にするだけでなく、10年、20年経った時に問題なくメンテナンス出来て性能を維持出来るかが重要です。


消火設備は、普段使わない事が望ましいです。


地震が起きたことにより火災が発生し、消火設備が必要になった時に免振装置や配管が揺れの影響で性能を維持出来なくなる事は避けたいです。


免振の検討は他に比べて手間がかかり、深く理解する必要があります。


免振装置廻りの検討なども得意としていますので、是非ご依頼頂ければと思います。

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